3月弥生。この時期に話題に上る和菓子といえば桜餅。
桜餅を手に取ってふと関西と関東どっちが美味しいのだろうか?そのちがいはなに?と疑問に思ったことはなかったでしょうか。
また、関西風と関東風の桜餅の材料がどう違うの?
たしかに、同じ桜餅なのにみた目にちがいがあると結構疑問に思いますよね。
そこで、東西桜餅のちがいと、どちらがが美味しいのか、歴史や食材から調べてみました。
桜餅の基本:関東風と関西風のちがい
桜餅は大きく「関東風」と「関西風」に分かれ、それぞれ見た目も食感もかなりちがいます。
関東風は「長命寺」と呼ばれることが多く、クレープのように薄く焼いた生地でこしあんを包んだスタイルが特徴です。
一方の関西風は「道明寺」と呼ばれ、もち米を粗く砕いた道明寺粉で作る、つぶつぶ&もちっとした食感の桜餅です。
まずはこの2種類の基本を押さえておくと、「関西と関東どっちが美味しい?」を考えるときの土台になります。
生地の食感のちがい
道明寺粉で作る生地は、蒸したもち米の粒がしっかり残っているので、一口ごとにぷちっとした食感と、もちっとした力強さを感じます。
対して長命寺の生地は、クレープのように薄く焼き上げるため、口に入れた瞬間にすっと溶けて、あんこと一体感のある軽やかな食べ心地です。
食感を第一に楽しみたい「食感派」なら道明寺、軽さや口どけを重視するなら長命寺が選ばれやすい傾向があります。
あんこの種類と甘さのちがい
あんこは、こしあんと粒あんの2タイプがあり、関東ではなめらかなこしあんが好まれることが多いと言われます。
関西では、こしあんに加えて粒あんを使うお店も多く、豆の存在感を楽しみたい方には特におすすめです。
甘さの加減はお店や地域によって異なり、甘さ控えめで上品なタイプから、しっかり甘くて満足感のあるタイプまで幅広くそろっています。
どのタイプが「美味しい」と感じるかは、葉っぱの塩気とのバランスも含めて、自分の舌で確かめるのがいちばんですね。
葉の塩気やさくらの香りが味に与える影響
桜葉の塩気は甘さを引き締める重要な要素で、葉の漬け方や塩の残し方で味わいが大きく変わります。
葉をそのまま食べるか外すかの習慣も地域差があり、それにより口内で感じる塩気と香りのバランスが変わります。
香り成分は揮発しやすいため、作りたてや保存状態でも風味に差が出る点は味覚へ影響しています。
\賞味期限が気にならない冷凍・ひと工夫で食べやす/
関東風・関西風の違いを一覧でチェック
| 比較項目 | 関東風(長命寺) | 関西風(道明寺) |
| 主材料 | 小麦粉や米粉を薄く焼いた生地 | 道明寺粉(蒸しもち米を乾燥したもの) |
| 食感 | 薄くしっとり、口どけが良い | 粒感ともちっとした弾力 |
| 主なあん | こしあんが中心 | こし・粒あん両方あり |
| 葉の扱い | 大きめの葉で包むことが多い | 葉は小さめで、葉の塩気が強めのこともある |
甘さの調整は店ごとに差があり、甘さ控えめを好む地域としっかり甘い風味を好む地域があります。
あんの滑らかさや甘さと葉の塩気が調和することで「美味しい」と感じるバランスが決まります。
関東風・長命寺とは?読み方と特徴
関東風の桜餅は一般に「長命寺(ちょうめいじ)」として知られ、東京・隅田川近くのお寺が由来と言われています。
小麦粉や米粉を水で溶いて薄く焼いたクレープ状の皮がベースで、その中に滑らかなこしあんを包むのが定番のスタイルです。
しっとりと薄く伸ばした生地は口どけがよく、あんこと一体になってさらっと食べられる軽さが魅力といえます。
作り方は、生地を均一に薄く焼き上げることと、水分量の調整がポイントで、ここでお店ごとの個性や技術が出てきます。
関西風・道明寺とは?道明寺粉と食感の魅力
関西風の桜餅は「道明寺(どうみょうじ)」と呼ばれ、蒸して乾燥させたもち米を砕いた「道明寺粉」を使うのが大きな特徴です。
道明寺粉のおかげで、粒感の残るもちっとした力強い食感が楽しめて、「お餅をしっかり食べている満足感」が味わえます。
あんこはこしあん・粒あんどちらもよく使われ、外側を塩漬けの桜葉で包むことで、葉の塩気ともち米の甘みがバランスよく調和します。
道明寺粉の水分の含ませ方や蒸し時間で食感が大きく変わるため、職人さんの熟練度がそのまま仕上がりに反映される奥深いお菓子です。
葉っぱと塩漬けの役割:さくらの香りと風味の違い
桜餅に巻かれている桜葉は、飾りではなくちゃんと意味のある大事な存在です。
塩漬けされた葉っぱは、甘いあんこの味をきゅっと引き締める役割と、ふわっと広がる桜の香りを添える役割の両方を担っています。
関東と関西では、葉の大きさや塩気の強さに違いがあることも多く、その差が「こっちの桜餅のほうが美味しい」と感じるポイントになってきます。
葉をまるごと食べる派か、外して食べる派かでも、口の中での塩気と香りのバランスが変わるので、自分の好みを試しながら見つけてみてくださいね。
歴史で見る関東風と関西風
桜餅のスタイルの違いは、江戸時代の食文化や材料事情と深く関係しています。
江戸では小麦粉を使った薄焼きの技術が発達していたこともあり、長命寺スタイルの桜餅が生まれ、町人文化とともに広がっていきました。
一方、大阪を中心とした西日本ではもち米文化が根強く、道明寺粉を使った粒感のある桜餅が定着していきます。
こうした歴史の背景を知ると、「なぜ関東と関西でこんなに違うのか」という疑問も、すっと納得しやすくなります。
長命寺と道明寺の由来
長命寺桜餅は、隅田川近くの長命寺の門前で売られたのが始まりとされ、江戸時代後期にはすでに人気を集めていたと言われています。
一方の道明寺は、大阪の道明寺天満宮の周辺で作られたことに由来し、もち米を保存するための工夫から道明寺粉が生まれ、現在の形へと発展しました。それぞれの名前の由来には、その土地の歴史や暮らしぶりが詰まっていて、地域の食文化を象徴するエピソードになっています。
メディアや協会がつくる「主流」イメージ
近年はテレビや雑誌、食品関連の協会などで桜餅が取り上げられる機会が増え、「いまの主流はどっち?」という話題になることも多いです。
ある調査では、店頭に並ぶ数だけ見ると関西風の道明寺タイプが多いという結果が出ることもあり、地域イメージにも少しずつ変化が出ています。
また、SNSやネット通販の普及により、住んでいる地域に関係なく、関東風・関西風のどちらも手に入りやすくなってきました。
その結果、一つのお店で両方の桜餅を楽しめるケースも増え、「どっちが美味しい?」を自分の舌で比べやすい環境になっています。
桜餅についてよくある疑問 ~春の和菓子の魅力を知ろう~
- Q桜餅のピンク色はどうして?
- A
春を感じる淡いピンク色の桜餅。実はあの色、食紅などの着色料で桜の花をイメージしてつけられているんです。最近では、ビーツや赤しそなど天然素材を使って色づけしているお店もあります。
一口に桜餅といっても、関東の「長命寺桜もち」はクレープのような白い皮が特徴で、関西の「道明寺桜もち」はつぶつぶとしたお餅タイプ。地域によって「餅はなぜピンク」かにも個性が出ていて、食べ比べると面白いですよ。
- Q桜餅の葉っぱは食べられるの?
- A
桜餅を包んでいる葉っぱは「オオシマザクラ」のものを塩漬けにしたもの。香りづけと乾燥防止のために使われていますが、食べても問題ありません。
関西では「葉っぱごと食べる派」が多く、関東では「はがして食べる派」が主流。どちらが正解というわけではなく、お好みでOKです。葉の筋が少し硬い場合は、はがしたほうが食べやすいでしょう。塩気と桜の香りが調和した葉付きのまま味わうと、春そのものの風味を堪能できますよ。
- Q桜餅の賞味期限ってどのくらい?
- A
桜餅は無添加で繊細な和菓子。基本的には購入した当日中に食べるのがいちばんおいしいとされています。時間が経つとお餅が固くなり、香りや風味も薄れてしまうため、早めに味わうのがおすすめです。
どうしてもすぐに食べられないときは、冷蔵庫での保存も可能ですが、冷やしすぎると食感が変わってしまいます。食べる前に少し常温に戻しておくと、やわらかさが戻りやすいですよ。
さいごに:関西と関東どっちが美味しい?
肝心の「桜餅は関西と関東どっちが美味しいか」という問いに、絶対の正解はありません。
最終的には、食感・あんこのタイプ・葉っぱの塩気など、どこを重視するかというあなたの好みによって答えが変わってきます。
また、ひな祭り用・家族のおやつ・贈り物など、シーンに合わせて「関西と関東どっちの桜餅でいこうか?」と選ぶ時間も、春の楽しみのひとつになりそうですね。




